2004/7〜2005/6

雨あがり白服荷合ふ真昼かな みどり児の泣き疲れたり蝉時雨 風変はる花火の川沿急ぎ足 朝顔や祖母を偲ぶ娘押し黙り 秋口の風取り入れて夕餉かな
花火待つ川原に嬰のぐずり声 大やんま飛び交ふ村の美術館 手紙書く今に吹きこむ処暑の風 野分立つ庭の剪定急がされ 秋の野路雨に打たるる一茶の碑
長雨を追ひ越黒姫秋桜 風誘ふ土手一面の秋桜 犀川の下流ほつほつ彼岸花 ねこじゃらし風の広がる廃寺かな 秋の川羽を休める番鴨
湯殿より眺める坪庭薄紅葉 街路樹の一本深く紅葉せり 溜め込みし疲れの消ゆる夕紅葉 軽やかな落葉のダンス風の道 紅葉狩語り尽くせぬ幼少期
鰤起し近づく金沢暖かき 義母入院窓紅小さき聖樹かな 菰掛かる土塀にたたずむ旅の女(ひと) 今一度出会ってみたき聖夜かな 散り初める山茶花掃き寄す車庫の前
冬晴や木立を透ける医王山 酉年の姪より受ける年の酒 風花や旅への思ひふくらます 何待つや終日独りの寒の入 香焚きて友を迎へる春隣
濡れ縁にゆきげ雫の地図模様 なかなかに実行出来ず梅蕾む 白加賀の絹の面影梅一枝 白鳥路色無き道や春朝し 残雪や座布団一枚干すごとく
まんさくや園の焦点黄金色 春朝き兼六園を満喫す 梅の香を吸ひ込み空の青々と やはらかな琵琶湖の水や弥生旅 曇天を独りきままな花見かな
見納めの学舎さくらつぼみかな 春惜しみ庭を幾度も徘徊す ふた七日義姉に手向ける椿かな まなうらを在りし日丸刈り春逝けり 新樹光抜ける回廊永平寺
囁きの聞こえるような薔薇の園 耳に吹き身の内抜ける青嵐 雨あがり薔薇の香りのベンチ席 薫風や心の痛み解けてゆく 入梅や雨音激しき野点席
山法師見上ぐる塀越児等の声 ハーブティ香りの先の夏景色 高原の風期待しつ途遥か 薔薇園の肩先触るる香りかな 夏の雨激しき夜半の早寝かな
高原の緑殊更サングラス

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