俳句と写真

2003/7〜2004/6

紫陽花の毬の整ふ雨三日 紫陽花や根付きて八年身の丈に 紫陽花のひと花飾りおもてなし 雫落つ庭の紫陽花七七忌 駅までの深き緑陰大通り
泣き砂の浜の親子や水遊び 遠巻きに手真似足真似盆踊り 老鶯と幾度も出逢ふ信濃かな 夕立に土の匂いの立ち込めり 汗凌ぐ男波女波の北斎館
滴りの感触残し帰宅かな 宿題の仕上げ急ぐ児法師蝉 聞香の背なに七夕笹揺るる 雨霧の視界遮り八月尽 秋口の夜空を仰ぐ日課かな
友見舞ふ葡萄のたわわ成りし頃 広がりを束ねし路地の秋桜 惜別や富士の裾野の秋の風 糠床に秋茄子埋め日の終り コスモスの花束揺るる誕生日
秋麗やすこやか検診正常値 満月や疾風の雲を照らしをり 電車待つ踏み切り越しの夕黄葉 退職の友を労ふ紅葉酒 ポケットにどんぐりふたつ旅果てり
街路樹の一本深く紅葉せり 紅葉する樹も植ゑられて庭完成 金木犀一枝手折りて夫帰宅 山紅葉本殿までの三十段 すべり台紅葉の一枚転がりつ
蔵六園由来の亀石冬紅葉 うめもどき一枝道へ影絵かな 茅葺の雨露落ちて冬わらび 冬ざれの紡績跡地赤煉瓦 新雪や傘を絵筆の子供達
初雪や友の手作りせんな漬 療養の窓辺に小さき聖樹かな 花活けて終りとしたる年用意 暖かさ夕まで続くお元日 また降るやまた降りしきる名残雪
喉鳴らし朝一杯の寒の水 しきりなる雪解雫に目覚めけり 鳥一羽降り立つ庭の冴え返る 室の花りぼんを掛けて届きたり なかなかに実行できず梅蕾む
荒挽きのコーヒー香り日脚伸ぶ リハビリの兄の絵手紙初音かな 卯辰山去る時そびら初音かな 黄昏や飯蛸あがる七尾湾 春霞む能登島望み露天の湯
母偲び語りかけるやお雛様 夕焼けの米原駅舎山笑ふ 春光や独りぶらりと空気浴 見納めの学び舎さくらつぼみかな リハビリの絵筆の走り風光る
母の観し最期のさくら咲き溢る 母の待つ寺へ行く道桜散る 春惜しむ小樽運河の夜をふたり すずらんや娘に譲るブレスレット 隣席に香水くゆらす老婦人
真夜中の独りの帰宅薔薇一輪 トロッコにゆらり揺られて滝観かな 再会の言葉訛や花菖蒲 朝焼けに染まるビル群大都会 気に入りの傘の雫や梅雨深む

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